『相続対策の基礎知識』
「相続対策」と聞くと、「相続税対策」
と思っておられる方もあります。
もちろんそれも大事な対策です。
日本の経済が高度成長からバブル期までの右肩上がりの時は、土地の高騰も激しく、毎年増えていく相続財産が問題でした。
そんな時代の相続対策の優先順は
第一に節税と言われていました。
いかにして税金を軽減するかでした。
相続財産の評価を如何に下げて
相続税の軽減をするか等が優先しました。
その次に納税資金の確保でした。
いかにして資金を作るか!
右肩上がりの時は土地も流動性が高く、現金化がしやすい時代だったのです。
最後が、高度成長期は分割相続でした!
いかに揉めないように分けるか
が最後だったのです。
それは家督相続の流れが主流で、
問題になることも少なく、優先順位が低く
なっていたからです。
しかしデフレ社会の右肩下がりの
現在ではどうでしょうか
第一に分割相続(事業承継含)です
第二に納税(資金)です
第三に相続税の軽減です
法律も意識も経済も全く変わりました!
実際に相続税で困っている人は、
被相続人の死亡により、従来は
全国の約4%の相続人が相続税
で苦労している状況です。
但し平成27年からは都市部では
相続税を払う人は増えると言われ
ていますが、それでも6~10%の人です
残りの90%以上の相続人は相続税の
支払いよりも、遺産分割や納税資金で
困っています。このことをまず
優先的考えることです。
その際に注意しておきたい事柄と
して、被相続人が残した「借金や保証」です。
借金は相続財産から差し引くこと
はできますがそれが減るわけでは
ありません。
まして多くのアパートローンだと
したら、経営を圧迫しかねない状況
になるかもしれません。
被相続人としては、相続人に負担を残さない対策を生前にしておくことも忘れてはなりません!!